【TOCANA的UMAファイル #13】「エディー」 ── 正体はほぼ固まっているのに、名前だけが育ち続けた怪魚

東京都と千葉県の間を流れる江戸川は、京成線やJR総武線の車窓からもふつうに眺められる、通勤客にもおなじみの川である。そんな川に、体長10メートル級ともいわれる怪魚が棲むという。だが実際に釣り上げられた記録は、せいぜい1.8メートル。名前の大きさと、実物の大きさが、まるで釣り合っていない。
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基本データ
名前:エディー(Eddie)。一部では「地元の自然観察クラブが、江戸川とあの『ネッシー』にちなんで命名した」と伝わるが、2002年の新聞報道はこれとは別に、「釣り団体が仲間内でアオウオの大物を呼んでいたあだ名」だったと伝えている
生息地:江戸川(東京都・千葉県境を流れる一級河川)下流域
初出:地元の自然観察クラブが機関紙で紹介したのが始まりとされ、2002年には朝日新聞夕刊でも取り上げられている
姿:尾びれを水面から出して泳ぐ、体長2メートル級とされる巨大な魚影。1990年代末には、全長1.8メートル・胴回り80センチの個体が実際に釣り上げられた記録も残る
由来:名付けの経緯は資料によって食い違う。地元自然観察クラブがネッシーにちなんで命名したとする説と、釣り団体の仲間内のあだ名が広まったとする2002年の新聞報道の説とが、互いに矛盾したまま伝わっている

事件簿
1990年代末、江戸川下流で釣り人5人がかりの末に、全長1.8メートル・胴回り80センチの巨大魚が釣り上げられたと伝わる。
2000年前後には、尾びれを水面から出して泳ぐ2メートル級の魚影が複数回目撃され、地元自然観察クラブの機関紙にも”エディーらしき”写真が何度か掲載されたそうだ。
2010年12月には、匿名掲示板のオカルト板に「江戸川で全長10メートル級の巨大生物を見た」との投稿が現れ、話はさらに大きく膨らんでいったという。
ホントカナ?
懐疑的にみれば、正体はほぼ固まっている。コイ科の大型外来魚アオウオが最有力候補だ。中国原産で、明治期以来くり返し食用目的で日本各地の川に持ち込まれてきた魚種であり、利根川・江戸川水系や霞ヶ浦での繁殖が確認され、今では「要注意外来生物」にも指定されている。実測1.8メートルという記録も、成長の遅いアオウオが長い年月をかけて育てば十分に説明のつく数字だという。
だが、この怪魚には他のUMAにはない奇妙な”伸び方”がある。実測記録は1.8メートル止まりなのに、目撃談は2メートル、そして2010年にはついに10メートル級まで膨れ上がった。誰かが実際に測ったわけでもないのに、伝わるたびに数字だけがどんどん大きくなっていったのだ。
実物の魚よりも先に、”ネッシー級の怪物にしたい”という物語のほうが、独り歩きしてしまったのかもしれない。
TOCANA的まとめ
東京から電車で一時間もかからない、通勤・通学する人々が毎日車窓から眺める川に、明治の昔から幾度となく運び込まれてきた食用の魚が、ひっそりと大きく育っている。それだけの地味な話に、誰かが「ネッシー」の名を貸してやった瞬間、川は”怪物の棲む場所”に変わった。江戸川を渡るとき、つい水面に目をやってみたくなるのは、そのささやかな魔法のせいだろう。
トリビア
正体候補の筆頭であるアオウオは、中国では「1.9メートル・109キロ」という記録が残る大型魚とされ、日本に持ち込まれた食用の「四大家魚」(アオウオ・ソウギョ・ハクレン・コクレン)の一角に数えられている。
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2024.10.02 20:00心霊【TOCANA的UMAファイル #13】「エディー」 ── 正体はほぼ固まっているのに、名前だけが育ち続けた怪魚のページです。UMA、TOCANA的UMAファイルなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
